先日(平成23年11月29日)
福島県三春町のどうぶつ救援本部(正式名称:緊急災害時動物救援本部)で
初ボランティアさせてもらってきました。



未曾有の大災害の、あの瞬間
“動物たち…今どこでどうしているんだろう?”と思い…
“何とか無事で”と祈り続けてきました。

“いよいよ彼らに会える!!”



わくわくと、一方でちゃんとお世話出来るかな?と少々の不安も胸に
職場の同僚で猫友の雅子さんと、私そのみは、早朝(4:30)新潟を出発。

途中、五百川SAでコーヒータイム。
白々と明けていく静かな朝の曇り空を仰ぎながら
「新潟の空と同じだね。」と顔を見合わせ、
“あんな恐ろしいこと(震災)があったなんて信じられない。”
…と心の中でつぶやきながら…いざ再出発!!



早朝の五百川SA


シェルターは、国道288号線沿いのわかりやすい場所にあります。
何故かちょっと迷ってしまいましたが8:30無事シェルター到着。


「はじめまして!今日はよろしくお願いします!!」
ご挨拶して…さぁ!ボランティア開始です。
シェルターには、
獣医さん・動物看護士さん・ドッグトレーナーさんがいらっしゃいました。
この日は、遠く名古屋や九州からもボランティアさんがいらしてました。


最初に、動物看護士の谷茂岡(やもおか)さんからシェルター内をオリエンテーションしていただきました。

ここで生活している動物たちは…
みんな福島第一原発の警戒区域内から保護された子たちです。



今回私たちは、猫さんのボランティアを希望しましたので、
猫さんのお部屋(3部屋)を案内してもらいながら、
それぞれの猫さんの特徴、保護されたときのエピソードや
お世話するときに気をつけることなどを教えてもらいました。


オリエンテーションの間も、みんな(猫さんたち)看護士の谷茂岡さんを見つけると…
「だっこして!だっこして!!」「ぼくもぼくも!!」
「ねぇその人誰?」「お腹すいたぁ!」と朝から元気いっぱい。(=^・^=)
どの子もとても個性的でエネルギッシュ、積極的です!!
お陰で初ボランティアの私たちも緊張が少し和らいで、思わず笑顔。(*^_^*)



動物看護士の谷茂岡さんと、相棒のかたしろ君


この日私たちは、真ん中のお部屋を担当させてもらいました。
まず、猫さんの生活空間(3段~5段ケージ)をお掃除。
ひとりずつ一時的に別のケージに移ってもらい、
その間にケージ内を消毒薬でシュッシュッと消毒して拭き掃除。
ケージ内をピカピカにみがいたら、消毒済みのトイレを設置して
猫さんに戻ってもらいます。
全員のケージを同様にお掃除して(真ん中の部屋には12人の猫さんが生活しています)
お部屋の中をはき掃除して、午前のお掃除は終了(*^^)v

  
 「お掃除させてね♪チュッ❤」                     とても清潔なケージ  



お待ちかね…朝ごはんです❤
みんな大喜び♡(=^・^=)♡
ごはんは、カリカリに缶詰をトッピング(*^_^*)…おいしそう♡


ごはんにお名前カードが付いてるごはんは、お薬入りです。
「あー間違えた!!どうしよう」
…ひーたん(抗生剤入り)のごはんを、ひーちゃんにあげちゃったよぉ
谷茂岡さん(動物看護士)に報告…
「まぁ少量のお薬だから大丈夫。」と…
「ふぅ…よかったぁ…次からは十分気をつけます。」
「ごめんね、ひーちゃんとひーたん。」


一瞬のうちに食べてしまう子、少しずつ食べる子と様々ですが…
谷茂岡さんによれば「警戒区域内をさまよい飢餓に近い厳しい状況を体験したニャンコたちは、
以来一気食いするようになり、お腹もデリケートな状態にある」そうです。

一方、同様に厳しい経験をしたワンコたちは、水をがぶ飲みするようになってしまったそうです。


ごはんの後は、清潔なお水をみんなに配って飲んでもらいます。

お腹いっぱいになったところで…
♡♡♡抱っこタイム♡♡♡

話しかけながら、ひとりずつ、そっと抱っこしてみます。
ふわっとしてやわらかくてあったかい…

「大変だったね、いい子ね」と話しかけてみる。
猫さんは、初めて抱っこされる私の体に身をあずけてくれています。

ほどなく「ゴロゴロゴロゴロ…」…かわいい(*^_^*)
かわいくて健気で…ドキドキします♡♡♡

   
抱っこ♡                   抱っこ♡


大事に大事に…かわいいかわいいと守られて育てられたこの子たちにとって
あの恐ろしい出来事は…どれほどのストレスだったでしょう?


すさまじい揺れと音、そして悲鳴…何が起こったの?

寒くて暗くて…お腹空いて…ひとりぼっちになっちゃった…
どうすればいいの?…怖かったよね
小さい小さい胸が張り裂けそうに辛かったでしょう。



そして
…もう頑張れない…
と何度も思ったでしょう。



怖かったこと
辛かったこと
苦しかったこと…
の ほんのちょっとでも
“私に分けて…”
心の中でお願いする。



すると私の耳元で「にゃぁ」と明るいかわいい声=^_^=

きらきらしたまっすぐな視線に胸キュン(#^.^#)
ギューっと抱っこ(*^_^*)


気がつけば…私のほうがすっかり癒してもらってました…♡♡♡


さて、私が猫さんたちとラブラブ❤してる間に
雅子さんは、みんなの朝ごはんの器と
みんなのトイレを消毒中☆
しばらく消毒液につけておきます。



猫さんのトイレ消毒中☆彡

これで午前中のボランティア終了。

お昼休憩へ.。o○



さぁ、午後のボランティア開始!!


午前中に消毒液につけておいたごはんの器を、ひとつひとつ洗い流し拭きます。
次にトイレを消毒液から出して、洗い流して拭き取ります。
40~50人分の消毒→洗浄→拭き取りは、かなり労力が要りますね。



消毒したトイレを洗い流して拭いています。


きれいに消毒したトイレにシーツを敷いて砂を入れて、明日の準備をしておきます。


次に、再び担当のお部屋に行ってみると…
みんな良い子で、ちゃんとトイレにおしっこやウンチをしています。
中には、トイレシーツをボロボロにちぎってしまっている子や…
お水をひっくりかえしちゃったり…お水の中にトイレの砂が入っちゃったり….
自由、自由^_^;


  
  上に行ったり、下に降りたり…楽しいな♪            トイレ掃除中…思わず床にコローン(●^o^●)


「いーょいーょ、まってて!今きれいにするからね(*^。^*)」

午後からは、3つのお部屋全部=猫さん全員のトイレ掃除をして、給水していきます。
トイレは、お掃除中に他の子のトイレと取り違えないよう、ひとつひとつ注意しながら…
ウンチは…?おしっこは…?普通かな?
下痢はしてない?おしっこたっぷり出てるかな?
などと、観察しながら次々とシーツを替えて砂を補給…
ふと…後ろ振り返ると…
きれいになったトイレに直ぐおしっこ・ウンチしてるぅ…
「あー!まぁいいけどね^_^;気持ちよかった??」
何度でも、排泄したら直ぐトイレ掃除します。


その後、きれいなお水を配って…
またまたお待ちかねの夕ごはん♡(=^・^=)♡
みんな大喜び\(^o^)/

ごはんが終わると、床のはき掃除をして…
トイレシーツなど物品の補充をして…

これで本日のボランティア終了。




慣れなくてぎこちなくて…
失敗もしちゃったけど…

一日みんなと一緒に過ごして
本当に楽しかったです。


ボランティアの合間に、谷茂岡さんから、
警戒区域内に居たこの子たちを保護した当時のお話聞きました。
保護当時の写真も見せてもらいました。

人間同様、動物たちも被災してボロボロになり、それはそれは悲惨な状態から、
今日のように健康を取り戻しつつある状態へ…
今は別人(猫)のように落ち着いて…
ここに係わった全てのスタッフの方々のご苦労はかり知れません。
動物たちはきっと…被災し疲れ果て…保護されて、また混乱…
状況わからず恐怖から、牙をむいたこともあったでしょう…

それでもいつかわかりあえる瞬間がくると信じて、
動物たちに、それは沢山の愛情注いでこられたことと思います。

この子たちのこの愛くるしい表情や仕草が
それを物語っています♡(=^・^=)♡


  
こんなに元気に美しく…王子様・お姫様オーラ全開☆彡


飼い主さんが現れない子…
飼い主さんが居なくなってしまった子…
飼い主さんとめぐり会ったけど、まだ一緒に暮らせない子…
もう一緒に暮らせない子…




懸命にまっすぐに生きる力…
愛くるしい仕草…
健気な心…
本当は、今こそ…我々人間こそが、
この子たちのパワーを必要としているのに…
前みたいに一緒に居たい…
気持ちはあっても…前みたいにはなかなか行きません。


  
良い子にして大好きな人を待っています♡


「この子たちにとって、本当の家族が一番なんでしょうけど。
本当の家族でなくても、
この子たちを愛して大事にしてくれる家族を
みつけてやりたい。」…谷茂岡さんは言います。

私も心からそう思います。


その日まで、
この子たちの震災は終わりません。


この子たちは、
まっすぐで迷いのない澄んだ瞳…
乗り越えよう、生きようとする強さ…
ありがとう❤大好きだよ❤って優しさを持っています。


今日一日ありがとうね(=^・^=)
ここに居る子始め…
被災した子たちみんなに
平凡な幸せ感じられる毎日が訪れますように…
心からお祈りします…合掌


   
みんな~ほんとにかわいいね(=^・^=)







重嶋そのみ




《今回ボランティアさせていただいた施設》

       福島県田村郡三春町上舞木(かみもうぎ)字戸ノ内47-1
           どうぶつ救援本部(正式名称:緊急災害時動物救援本部)
             電話:080-2074-1821
             HP: http://doubutsukyuen.org/

《ご協力お願いします》

1、 飼い主さんが居なくなってしまった子や、まだ一緒に暮らせない子たちを、
   家族として大切に大切にしていただける方がいらっしゃいましたら、下記連絡先までご一報お願いします。

   尚、後日以前の飼い主さんがわかり、一時預かりとなることもあります。
   被災された動物たちとその飼い主さんの状況へのご理解をお願いしたします。


  〈ご連絡先〉
    ■どうぶつ救援本部(正式名称:緊急災害時動物救援本部)
     ☎:080-2074-1821(担当:谷茂岡さん=やもおかさん)
      本部URL http://doubutsukyuen.org/

    ■ 福島県食品生活衛生課
      〒960-8670 福島市杉妻町2番16号
      FAX 024-521-7925 (TELでの受け付けはなさっていません。)

      福島県食品生活衛生課ホームページ内 
      【被災したペット達の新しい家族になってくださる方をお待ちしております!】
      直リンクURL http://www.pref.fukushima.jp/eisei/saigai/sato/framepage1.htm





2、 被災地には、この度ボランティアさせていただいた施設の他にも、
   数か所にシェルターがあり、多くの動物たちが保護されています。

   みなさんご存知の通り、いずれの施設も災害に伴う緊急施設ですので、
   十分なマンパワーがあるとは言えません。常にみなさんの温かい支援とパワーを必要としています。
   どうかお力お貸し下さい。

  〈ご連絡先〉
      福島県食品生活衛生課  福島県動物救護本部

      詳細はこちからご確認ください。
      http://www.pref.fukushima.jp/eisei/saigai/volunteer/volunteer.htm
      
      福島県保健福祉部食品生活衛生課
      〒960-8670 福島市杉妻町2-16
      TEL:024-521-7245  FAX:024-521-7925 



   *ボランティアしてくださる方へ
      ◎雨具(上下)・動きやすい服装・長靴・ゴム手袋・軍手・昼食 をご用意ください。

      ◎福島県食品生活衛生課へ申込をしてボランティアに参加くださる場合、
        福島県食品生活衛生課で手続き頂けるため
        個人でボランティア活動保険に加盟する必要はありません。

        他、公的シェルターや個人シェルターに出向かれる際の【ボランティア活動保険】については
        該当施設にお問い合わせください。

        個人で加入を検討される際は以下を参考に
        お近くの市区町村社会福祉協議会にご相談・お申込みください。
         社会福祉法人 全国社会福祉協議会
         http://www.fukushihoken.co.jp/






          



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 http://ninnananna.jp/Food_shien/ShelterReport/report.html

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