保護施設について

彷徨う犬・猫に関わる時、経験がなければ誰もが戸惑い、不安に駆られます。
そういったときに思い当たるのが、
個人もしくは団体として積極的な保護活動を続けていらっしゃる、
『保護施設』『愛護団体』です。


【主な活動内容】
簡単な言葉で説明すれば、行政に持ち込まれ殺処分されるような犬猫を、
産まれさせない、捨てさせない、少しでもなくしていこう・・・
というのが、団体の本来の目的です。

具体的には・・・
1.里親探しの方法を指導する。
2.犬・猫の飼育に関しての困りごとに対するアドバイスを行う。
3.避妊/去勢のお願い・捨て猫防止・虐待防止・動物実験反対などの啓蒙活動。   


【資金について】
これらの団体は地元活動を中心に、
ボランティアさんの集まりが基盤となって発足している場合が多いため、
資金源は団体のメンバーが出し合っていたり、
活動を支持する有志による支援や、街頭募金、バサーなどで賄っております。

特定のスポンサーを持つ所は殆どなく、行政からの支援も受けずに、
恐らくは、どの団体においても台所事情は非常に厳しいものであろうと思われます。


【団体に対しての誤解】
個人ボランティアさんが集まり、やがて団体の形をとられているところが多いため、
犬・猫の保護飼育、里親募集がメインの活動内容になっている所が多いのですが、
一般に広く門戸を開放しているところは少なく、
全てとは言い切れませんが、個人の保護主さんに必ずしも好意的ではありません。

なぜなら、「ボランティアだから引き取るのはあたり前!」や、
「何とかするのがボランティアの役目」と思い込んでいる、
無責任な飼い主や保護主さんがいるからです。

団体が望むことは、個々の飼い主が飼育に関する正しい知識を持ち、
増やしたり捨てたりせず、終生飼育をすることを認識してもらうことです。

団体が不妊手術や里親さがしをするのは社会へのアピールの一つであり、
無責任な飼い主や保護主を助ける為のボランティアではない、
ということをご理解ください。


【団体が動物を引き取るということ】
どの団体も限られた施設面積と資金の中での運営ですから、
個人保護の犬・猫にまで引き取りに応じるだけの余裕はありません。

個人保護の犬・猫は、あくまで飼育・保護した個人にその責任と義務があるため、
引き取りに応じることは皆無です。

常時引き取りに応じてくれる団体は、
『安楽死を推奨している団体』や『劣悪な飼育環境を否としていない団体』
であると言われています。

また、実験動物取り扱い業者が背景にある『いかがわしい組織』も存在します。
動物たちを「安価で引き取ります」「生涯、貴方に代わって飼育します」と、
公言している組織は必ず疑ってください。

実験動物として払い下げられたり、
劣悪な環境で見世物にされたりしている現実があることを、
どうかお忘れにならないで下さい。

また、キチンと管理されている優良団体であっても、
引き取りに応じてくれる際には一時的な預かりであっても有料となり、
生涯飼育ともなれば、高額な資金を用意しなくてはならないのが現状です。

とはいえ、何処も既にパンク寸前の頭数を抱えているはずですから、
たとえ条件を満たしても、個人保護主の希望が叶うとは限りません。

「愛護団体だから引き取ってくれる」という安易な考え方は、おやめ下さい。
そのような無責任な発想では、保護・里親募集のアドバイスも受けられません。

『保護した犬・猫は責任を持って対処します。そのためのアドバイスを求めます。』
こういった飼い主・保護主の責任意識を明確に伝え信頼を得ることにより、
はじめて愛護団体はその蓄積されたノウハウを個人に提供してくれるものなのです。

一部の無責任な飼い主や保護主は、
愛護団体ならば犬・猫を引き取るのが当然と錯覚し、
自らの責任を放棄し、犬・猫の引取りを声高に求めます。

これらに応えられるほど、何処の団体も余裕はありませんから、
信頼関係が保てない人には、自ずと門戸を開き難いのが現状です。

残念ですが、すべての人の心が豊かで、
命の重さに関心を持つような社会ではありません。

そんな中、小さな命のためにひたすら活動を続けている、
保護施設・愛護団体の現状もご理解いただきたいと思います。


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