9 神経を知る・・・自律神経の予備知識

ホメオスターシスを司どる3つの柱のひとつ ・・・・神経。

その中で最も重要な役割を担ているものが自律神経です。



おさらい画像です。


自律神経のお話を進める前に、
ここでは人とシッポたちの違いを把握しておいてくださいね。
これを間違うと、せっかくの貴方の努力がきちんと生かされなくなってしまいます。




◆昼行性・夜行性・薄明薄暮性とは



【昼行性】

昼行性(ちゅうこうせい)は、昼間に行動し夜間は休む動物の性質のこと


人は昼行性のため、昼間は交感神経が活発になり、
夜は副交感神経が活発になることはご存知のとおりです。

日中の活動でさまざまな臓器が活発に動くわけですが、夜間はダメージの修復を行うことで、
身体は元気な明日のために備えます。   ご説明するまでもありませんよね(*^_^*)




【夜行性】

夜行性は昼行性とは真逆のため、こんな風になります。・・・多分^^;


夜行性の動物は、いわゆる「ペット」として家庭で暮らすことが出来ません。

真の夜行性の子たちは、動物園でも日中に見ることが出来るため誤解されやすく、
ペットショップでも間違った説明がされることも多いです。

私たちを含む霊長類にも夜行性の子たちがいます。

誤った飼育方法は、簡単にホメオスターシスを狂わせてしまうため、細心の注意が必要です。
(どんなに貴方が注意をしても狂わせてしまうことは、必ずご承知おきくださいネ。)





【薄明薄暮性】

私たちと暮らすシッポたちは、厳密に申し上げると薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)で、
元は夜行性であったものが、長い長い歴史の中で薄明薄暮性に変わっています。


 ■獲物に合わせた変化
  明け方から日中に活発になる昼行性の獲物や、
  夕方から夜に活発になる夜行性の獲物を捕食する事が目的。

 ■自然環境に合わせた変化
  熱によるストレスを避けて行動する事が目的。

 ■人との共存による変化
  昼行性の生活リズムに合わせる。
  完全室内飼育で長く暮らしているシッポたちは、
  違和感なく昼行性の生活をしていますよね?(*^_^*)


薄明薄暮性は、薄明(明け方)と薄暮(夕方)の時間帯に主として活発になる性質を言います。
哺乳類だけでなく、昆虫、は虫類、鳥類まで幅広く、
明け方にのみ行動する種や、薄暮のみ行動する種に分けられます。

私たちに身近な薄明薄暮性の哺乳類として、
ネコ、イヌ、フェレット、ウサギ、チンチラ、モルモット、ネズミ、
ハムスターなどが挙げられます。



集中ケアが必要な重篤ちゃんの在宅介護を経験された方であればご存知だと思うのですが、
日中よりも夜間のほうがシッカリ食べてくれます。

私たちの都合で昼間に強制給餌を頑張るよりも、夜に手厚い配分のほうが食べやすいのも、
薄明薄暮性~夜行性にシフトする方が、持って生まれたDNAに合っているためと
申し上げて良いでしょう。


  ちなみに、
  外で暮らすネコちゃんが夜間に活発に行動するのは、
  人が少ない=安全という理由も有りますね。
  また、フェレットちゃんが「夜行性だから部屋を暗くする。」という飼育方法は、
  安眠(=人が関わらない)という利点もありますが、ホメオスターシスを引き上げるには
  明るさのコントロールだけでは到底不十分です><









生活スタイルで分けられる昼行性・夜行性・薄明薄暮性は、
それぞれの生き物にとっての「自律神経の働き方」に大きな役割を果たしているのですが、
いずれの場合も、
自律神経を生み出す交感神経と副交感神経の双方が関わることで、臓器は正しく動きます。


次の項では、自律神経のもっと深い部分・・・・・
交感神経・副交感神経 と 臓器 の関係をお話し致します。