***腸は免疫力の要(かなめ)***



腸壁は砦の役目


ご飯と腸は切り離せない関係にあります。

消化・吸収を行うわけですから当然なのですが、
このことを角度を変えて考えると・・・
 体の内と外とを分ける時、
 その境目としての壁・砦の役目をしている腸壁に思いが至ります。

 口を通して体の外から取り込まれる さまざまなモノは
 ・食道→胃を経て腸へ届けられ
        ↓
 ・必要なものは腸壁を通り抜けることで体内に取り込まれ
        ↓
 ・不要なものは外へ排泄されるわけですから
        ↓
 この『摂取から排泄までの通り道』は
 常に体の外と接している部分であると言い換えられます。

 体の外側からは、ご飯や水分など必要なものばかりではなく
 細菌、・ウイルス・不要な有害化学物質なども、ご飯や水分などと共に
 生涯絶えることなく、体外と接しているかのように、この『通り道』を通過します。



胃酸で死ぬことなく無事(?)腸まで到達できた細菌・ウイルス(異種タンパク)は
腸壁からさらに内部への侵入を試みますが・・・
        ↓
 阻止しようとする腸管免疫の攻撃を受けることになり
        ↓
 通過したい腸壁が善玉菌ベールで覆われていれば
  腸壁までたどり着くのも大変です。
        ↓
 腸壁自体が健康であれば、通過できる穴も少なくなり
        ↓
 まごまごしているうちに・・
 不溶性と可溶性の両食物繊維と腸管そのものの動きによって排出されます。


 ご飯と一緒に進入してきた細菌・ウイルス・有害物質などは
 本来 、身体に害を及ぼす前に体外に排泄されなければなりませんが
 腸壁そのものが脆弱であったり、腸管免疫が落ちていれば
 栄養素を吸収すると同時に
 腸壁の向こう側=体内に取り込んでしまいます。
 このことが『一部の感染症は腸から進入する。』といわれる理由です。

  腸管には全身の60%にも及ぶ免疫細胞が集中していることでも
  ご想像いただけるように
  神様は『腸を最大・最強の砦』になるよう工夫して作られています。

こうして、腸壁を背にする腸管免疫細胞と異種タンパクの戦いは
口からモノが入ってくる限り、生涯、休むことなく繰り返されます。



免疫細胞も体内の細胞の一つで、
大雑把なたとえで言えば 皮膚細胞 と同じです。
豊富且つバランスが良い栄養源が無ければ、十分には働く環境は整いません。
また、存在する免疫細胞が無尽蔵にあるわけでもありませんから
腸壁から進入し続ける異種タンパクの攻撃に専念しても
中には・・・数や力の論理で取りこぼしをすることもあるでしょう。



免疫細胞の攻撃を免れ、
生き延びることが出来た一握りのウイルスや細菌たちは
栄養と共に腸壁を潜り抜け、ネコさんの身体の奥深くに潜み、
活性化するチャンスを狙います。


腸壁から侵入を試みるのは、異種タンパクだけではありません。
不溶性と可溶性の両食物繊維で排除できなかった有害化学物質も
栄養と共に体の内側になだれ込んできます。
 (タンパク質ではありませんから、炎症反応で知らせてくれることはあっても
  免疫細胞の直接攻撃を受けることはありません。)



腸壁から進入しようとするこうした排除すべき異物は
少なければ少ないほど健康だということは、言うまでもないことです。




 腸管壁浸漏症候群(通称LGS)
Leaky Gut Syndrome
 脆弱な・・・言わば穴だらけの腸に原因があるのですが

  炎症性腸疾患通称IBD)
Inflammatory Bowel Disease同様に
  擬LGSのネコさん擬IBDのネコさんも含めると
  かなりの患獣数に及ぶのでは・・・・と感じます。

  また、腸壁に問題が無くとも、腸の動きに起因するとされる
   過敏性腸症候群(通称IBS)
Irritable Bowel Syndrome

   症状として腸との関連は見えにくい
   化学物質過敏症(通称CS)
Chemical Sensitivityまで範囲を広げても
   [欧米では多種類化学物質過敏症(通称MCS)
Multiple Chemical Sensitivity]
   軽度であればこちらの患獣さんもかなりいらっしゃるはず・・・・><

 これらの原因はそれぞれ異なりますが・・・
 十分な解毒が出来ない<腸>
 十分に栄養を吸収できない<腸> という意味においては
 どれも皆同じであり、
 結果として、 免疫細胞の誤作動を含める免疫力低下を引き起こします。

 ・・・・ネコさんに多いであろうウイルス性腸炎やFIPはもとよりのことです。





食物アレルギーと腸の関係

同様に、未分解の大きな分子構造を持ったままの
タンパク質、脂肪、炭水化物も、脆弱な腸壁を通り抜けようとすることで
『異種タンパク=アレルゲン』とみなされ、アレルギー反応を起こす場合があります。

アレルギーはその定義上、原因がタンパク質に限っての症状を指します。

脂肪や炭水化物、有害化学物質に対しても似たような反応を示すことから
総じて『アレルギー・食物アレルギー』と呼ばれていますが
特定のタンパク質排除が有効になる<除去食>に一定の利用価値があっても
脂肪や炭水化物に直接のかかわりはありません。

 脂肪や炭水化物に対して反応する場合は
 ・脂肪の消化不良であったり
 ・糖や食物繊維(=炭水化物)の消化不良のケース。
 ・穀物に反応する場合は、
  穀物に含まれるタンパク質に対する場合(タンパク質アレルギー)と、
  穀物の糖や食物繊維(=炭水化物)の消化不良のケース。
 

食物アレルギーケアを考える際に・・・・
疑うべきは、アレルゲンになった原材料そのものだけではなく
 アレルギー症状を見せた時(過去)の
 ・消化不良を起こさせた量であったり
 ・消化を手伝う酵素郡の不足や
 ・消化しにくい加工方法
 ・含有される化学物質や
 ・アレルギーの許容範囲を超えさせる他の要因が大きいこと。
  ・・・も、同時に考え合わせなければいけません。

除去食で治りにくく、次第にアレルゲンが増えていくのは
上記の複数の要因に手付かずのケアを行うことにあります。





アレルゲンが検査で見つかる場合・・・
その多くのケースに<複数のアレルゲン確認ができる>と言うことがあります。
  ・・・食べたことがない食材に抗体は反応出ません。
     知らないうちに↑食べたのです。 ^^


そして、以前にはなんでもなかったモノが
新しくアレルゲンになってしまうと言うことは
除去食では完治できる条件が満たされないためであって
根本解決に至る事ができないことの結果です。
まさに、ホメオスターシスの許容範囲を超えた状態と言い換えられます。







 
それぞれのネコちゃんのコップのサイズは、ホメオスターシスで決まります。
 コップの中にある原因のそれぞれが占める割合がどれだけ変えられるか、
 また、それぞれをどれだけ減らせるか で、食材に対する反応を
 コントロールすることも原則として可能です。
   ・・・アレルギー遺伝子は存在しますが
     遺伝子を持っていても発病しない場合は沢山あります。
     発病の大きな要因にはなりにくいですから
     完治を諦めたりなさらないように。





アレルギーには、原因の違いや程度の差はあっても
全て同じ理論が存在します。

そのことを実践する一つが除去食ですが、元の原因には着手できません。
ですから、明らかにタンパク質に原因がある場合は
 尚更のこと、<除去>の方法から抜け出すことが怖くなります・・・よね。


アレルギー反応を起こすことで・・・
ピンチを知らせる役目=免疫力を司っているのが、ホメオスターシスだからです。
アレルギーはピンチが迫っているサインであって
この働き無くして身体は外敵から守れません。^^
ホメオスターシスはピンチがあれば、必ず知らせなければならないのです。



 ホメオスターシスを思い出してください。
 アレルギーにも、自律神経(ストレス)、
          免疫力(サインと攻撃、暴走)
          内分泌(体液集中等)・・・全て関わっています。
目先の症状を何かで押さえ込めても
個々のポジションで過剰反応を起こす原因や因果関係は取り除かれていません。
免疫細胞のIge抗体が・・・
暴走ではなくホンモノのピンチを察知していれば尚のことです。

腸管には全身の60%にも及ぶ免疫細胞が集中しているわけですから
暴走ならば暴走させる原因を、ホメオスターシスに戻って探る必要があります。



腸壁を無理なく越えられる分子サイズにタンパク質を分解することから
食物アレルギーの予防とケアは始まります。
ですから・・・腸と腸内環境が最初の一歩。
先ずは腸のホメオスターシスを守ってあげましょう。






そして、大事なこととして・・・。
★タンパク質アレルギー と 
 化学物質に対する反応から起きるアレルギー様の症状は
 ケア方法が違います。
 似たような症状を発現しますが、反応している物質が異なります。
 ですから・・・・ケア方法が違ってきます。 ・・・・よね♪

 ただ、何によってどのよう反応をしているのかが見抜けないところに
 アレルギーの難しさがあり、ほとんどの場合原因は1つではないのです。
 ?? と思われた方は、 もう一度、コップの図に戻ってくださいね。

 タンパク質に含まれる化学物質・・・といった複合型もあるわけです。

 先ずは・・・・
 元気な腸を取り戻せると、原因物質が解りやすくなります。


★症状を軽減する為に『低タンパクが良い』といわれていることの誤解!
 タンパク質をアミノ酸サイズに変換する消化不良(代謝不良)があることを
 ぶっ飛ばして考えてはいけません。
 タンパク量は確保しなければ健康には生きられないのが肉食獣ですから
 量の確保は年齢に応じて必須です。
 
 消化酵素が足りないからといって
 量を減らせば良いこととはイコールにはなりません。
 低タンパクが良いと言われるのは・・・少ない消化酵素の量に
 タンパク量を合わせているだけの事になりかねません。

   おまけ・・・・
   低タンパク食材って、低脂肪食材でもあったりしますよね。
   とすると、脂肪の量が減っていることも功を奏しているかも知れません。
   ならば・・・タンパク質だけでなく、
   脂肪の消化不良も関わっているかもしれないですよね。

   そんな状態で、おやつ!なんて思っちゃダメですよ〜〜〜。



   アレルギーのページで改めて・・・・(^-^)v







腸内環境はデリケート

ネコさんに限らずですが、腸はストレスからのダメージを非常に受けやすく
口にするもの以外の原因によっても、腸環境はたちまち変化します。

強いストレスが加われば、免疫力が1/3に低下すると言った説もあるくらいで
全身の60%の免疫細胞が腸に集まっていることを思えば
腸と免疫力の密接な関係を想像いただけるのではないでしょうか?


ネコさんたちが・・・雨や風、気温といった自然現象や
隣家の耳慣れない物音でも、緊張=ストレスを感じることは言うまでもなく
お留守番の時間が長くなるだけでも体調を悪化させることは
どなたもが経験上、ご存知だと思います。

大きな意味では・・・、
交感神経と副交感神経(両方で自律神経)の関係によるものですが
こうしたストレス時の腸において、最もダメージを受けるとされるのが
ご存知の腸内善玉菌です。

ひとたびストレスが加わると・・・
悪玉菌が善玉菌に代わって優位に立つことはご存知の方も多いはずです。
ネコちゃんではなくご自身が
過敏性腸症候群Irritable Bowel Syndrome(通称IBS)や
それに近い体験された方もいらっしゃることでしょう。


免疫細胞のみならず・・・
心や体が感じるストレスによって腸内の細菌郡のバランスが壊れると
腸内環境は悪化し、消化・吸収能力を減退させます。

また、免疫細胞の一つとして体を守るはずのマクロファージは
加齢と共に学習の能力を落とし、結果・・誤作動を起こし、
それまでは『仲間』として認識していたはずの善玉菌を
異種タンパクとして攻撃のターゲットにしてしまいます。
加齢と共に腸内善玉細菌が減っていくといわれる理由の一つが
これにあたります。



健康な体液はph7.4の弱アルカリ性。
そして雑菌(悪玉菌)から守らなければならない部分は
弱酸性になるようホメオスターシスでコントロールされています。

   弱酸性の有名どころは・・・
   お肌でしょう? 膀胱内でしょう? 腸管内ですよね。

善玉菌が優位のウンチは酸性で、黄土色・黄色が勝ってきます。
一方、悪玉菌が優位のウンチはアルカリ性で、褐色から黒っぽくなります。
 (オシッコphと、ウンチphも、
  雑菌(悪玉菌)から守らなければならない部分から出てくるわけですから
  同じph 、同じ理由から・・・ですよね。)


高タンパク食の場合、ウンチは黒くなって当然と言われていますが
高タンパク食→高アンモニア、窒素、尿素と老廃物が増えることで
酸性優位の体質を作りがち・・・・・いわばとても自然なことです。

  
Stop!!・・・・自然じゃないです!本来の弱アルカリ体質に戻さなくちゃ!!

             ↓

穀物(=米)にタンパク源の多くを求めてきた・・・
一見粗食と思われがちな戦前の日本人の食生活が
欧米並みに変化したことで、今の私たちは酸性優位の体質になり
緑黄色野菜や青汁だとか・・・こぞってアルカリ性に傾ける努力をしていることでも
黒いウンチ=高タンパクウンチが・・・
必ずしも良いことばかりでは無いイメージをお持ちいただけると思います。
  もちろん、そこには食材がもつ色も反映されますから
  単に色だけでウンチの善し悪しを語れない難しさはあるのですが。


ネコさんと暮らすには大声は禁物なくらい
善玉菌をベストバランスで定着させることは難しい事ですから
兎に角・・・、今 頑張ってくれいる善玉菌を守らなければなりません。
有名どころは・・・アシドフィラス菌ですね。

  ・ビタミンB群のひとつであるビオチンを消耗するビフィズス菌ではありません。
   ビオチンは代謝の過程で使用する大事なビタミンです。




    腸内細菌については、ここでは書ききれませんので別途・・・。





実は消化と吸収が下手

白人と黄色人種の腸の長さが違うと言われているのはご存知のとおりで
これは・・それぞれが生き残る為に生活環境に適合した進化の賜物と
言い換えることが出来ます。

同様に、草原を犬族に譲った猫科の動物達は、森に入り、木に登り・・・
高い俊敏性を身に付けるため腸が短く進化したとされています。

腸が短いということは、腸の中に留まることができる時間が短いことを指し
このことは、消化酵素で分解される時間そのものが短くなることを意味します。

人やワンちゃんと比較してみると・・・
善玉菌がゆっくりととご飯を食べ、仲間を増やし、黄色いウンチを作る時間と
行う環境が十分でないことも考えられるわけです。

  制約ある条件の中で、貴重な栄養素が分解されず
  希望に反してネコさんに与えるダメージの代表格が
  タンパク質アレルギーですよね。
   でも・・・・どこかがおかしいと思いませんか?
   肉食獣なのにタンパク質アレルギーってこと!








(加筆修正中)





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